2010年02月03日

ネット社会の悪夢

ネット社会の悪夢・インドネシア

本日の高知新聞に

興味深い記事が載っていたので紹介します。

1本の電子メール送信が悪夢の始まりとなった。

「まさかこんなことになるなんて。」

インドネシアの首都ジャカルタ郊外の自宅で

保釈中のプリタ・ムリヤサリ(32)は何度も嘆いた。

1昨年、8月、39度の熱を出した彼女は

地元の病院でデング熱と診断されたが

(蚊が媒介する病気)入院して点滴しても

よくならず、むしろ症状が悪化した。

別の病院で診断したところ

おたふくかぜであった。

「私のような体験をみんなしないように。

たとえ立派な病院でも信頼したらだめよ。」

医師の実名も挙げた赤裸々なメールを

友人20名のもとに送った。

そして9月になって、夫から

「おい、お前のことが新聞に載ってるぞ」

といわれた。

彼女のメールがインターネット上に公開され

またたくまに病院から

「プリタのメールは真実ではない。

我々は名誉棄損で訴訟を起こす」

と新聞紙上に宣言されていたのである。

さっそく警察から事情聴取され

病院からは7億ルピア(700万)の

損害賠償請求訴訟。

プリタの人生が崩れ始めた。。

昨年5月、地裁はプリタに2億6000万ルピアの

支払いを命じた。

また検察も電子情報取引法違反で

プリタを起訴し、証拠隠滅のおそれがあるから

すぐに刑務所に拘置された。

プリタの弁護団は

「メールで友人に病院への不満を伝えただけで

なぜ刑務所に送られるのか。

裏で何かあったに違いない。

金持ちは簡単に庶民を有罪にできるのが

この国の実態だ。」と怒る。

夫のアンドリ(30)は

「妻はすっかり気落ちし

何とか励ますのに必死だった。」と語る。

ー3週間後ー

メガワティ前大統領が突然、刑務所に面会に来た。

外の世界では

幼い子と離され、かわいそうなプリタを助けよう

という草の根支援が拡大。

プリタが泣きながら無実を訴える姿が

テレビで放映されると・・

保釈が決定された。

著名な弁護士事務所が弁護団を結成し

地裁は刑事訴訟で7月、無罪を言い渡した。

しかし悪夢は終わっていなかった。

高裁は地裁の再審理を決定。

民事訴訟でも約2億ルピアの支払いを求める

高裁判決が出たのである。

ついにインドネシア国民の怒りが爆発。

ブロガーがネット上で

ープリタのためのコインー

という募金キャンペーンを開始。

3週間足らずで集まった硬貨は

重さ約6t(総額8億ルピア以上)になった。

12月末、地裁は再び無罪判決を言い渡した。

しかし再び上告へ。

現段階では民事・刑事ともに最高裁の判決待ちだ。

プリタいわく

「私の訴訟は氷山の一角。

多くの人が司法の不正義で苦しんでいる。

募金は全額そういう人々を助けるために寄付したい。」

今、おなかに3人目の子がいるプリタ。

「たった1つの願いは、

早く普通の暮らしに戻ること。」

彼女はいまだに怖くて電子メールを再開できないでいる。
posted by くにお at 18:35| 高知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | politique | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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